農業簿記

【独学】農業簿記2級の学習記録(総合原価計算・仕損発生)Part6

こんにちは!
はんベぇ(@hanbe_fukui)です


新規就農を目指し、大阪から先祖が住んでいた福井県に地方移住しました

今回の内容は、農業を始めるにあたって学習を開始した、

農業簿記(農業簿記検定)」についてです

  • 総合原価計算(仕損発生)

についての内容になります!

農業簿記検定2級の学習を開始しました!

7月の試験まで2ヶ月を切りました

合格できるように、しっかり頑張りたいと思います

少しでも、これから農業簿記の学習を始める方、農業簿記に興味がある方のお役に立てれば幸いです

それでは内容に参ります!

学習スタイル

学習内容の前に、簡単に私の学習スタイルについて触れたいと思います

  • 学習方法→独学
  • 使用教材→資格の大原が出している「教科書」と「問題集」

(こちらです⬇︎)

上記に加えて、同じく大原が出している「過去問」で学習を進めています

大原が出している教科書が「公式テキスト」です

それでは内容に参ります!

総合原価計算(仕損発生)

今回も引き続き、農業簿記2級の原価計算の学習を進めていきます

製品別計算の「総合原価計算」の内容になります

前回は「総合原価計算の基本的な内容」についてでした

【独学】農業簿記2級の学習記録(総合原価計算)Part5 こんにちは!はんベぇ(@hanbe_fukui)です 新規就農を目指し、大阪から先祖が住んでいた福井県に地方移住しました ...

総合原価計算は「大量生産の場合の原価計算のイメージ」でした

「個別原価計算」はいわゆるオーダメイド製品の原価計算でした

今回学習する内容は、総合原価計算で「仕損」が発生した場合の計算についてです

まずは仕損・減損の考え方から順に確認したいと思います

仕損・減損

大量生産を行なっていると、

  • 仕損
  • 減損

が発生します

「仕損」は簡単にいうと「失敗品」(不合格品)のことです

「減損」は加工中に材料が蒸発したりして「消失」することです

投入量よりも産出量の方が少ない場合は、仕損・減損が発生しているので、原価計算においてもこれらを考慮して計算する必要があります

農業簿記においては「減損」はあまり想定されていません

問題となってくるのは「仕損」が発生した場合です

そのため、ここからは「仕損」が発生した前提で進めていきます

あまり良い書き方ではないかもしれませんが、家畜を100頭育てている状態で何頭か死んでしまった場合は「仕損」が発生したと考えます

度外視法

「正常仕損費」は製造過程でどうしても発生してしまうコストのことです

※加工をしていく中で発生することが許容されるものを「正常仕損」「正常減損」といいます

したがって「正常仕損費」を、きちんと生産することができた良品(完成品・期末仕掛品)の原価に含めて計算を行います

正常仕損費を「良品を作るのに必要なコスト」だったと考えます

では、この正常仕損費をどのようにして、完成品・期末仕掛品に負担させるのでしょうか

その方法として「正常仕損度外視法」という方法を用います

これは、正常仕損費を良品(完成品・期末仕掛品)に負担させる場合には、正常仕損を無視(度外視)して正常仕損費を計算しないで負担させる方法をいいます

※農業簿記2級では正常度外視法のみ学習(2021年5月現在:テキストより)

ここからは、仕損が発生したケースを下記の2つに分けて考えていきます

  1. 仕損が工程「終」点で発生する場合
  2. 仕損が工程「始」点で発生する場合

正常仕損が工程「終」点で発生する場合

まずは「工程終点」で仕損が発生する場合です

仕損が工程の終点で発生する場合は、期末仕掛品は仕損が発生していません

(期末仕掛品は工程の終点まで進んでいません!)

そのため、発生した正常仕損費は「完成品のみ」が負担します

具体例1(工程終点で発生する場合)

具体例を用いて確認していきたいと思います

※単位は円です

1.生産データ

・期首仕掛品:100頭

・当期投入量:550頭(正常仕損:50頭 期末仕掛品:100頭 完成品:400頭)

2.原価データ

・期首仕掛品(素畜費:210,000 加工費:594,000)

・当期製造費用(素畜費:1,210,000 加工費:4,860,000)

3.備考

・完成品の家畜の飼育日数は1頭当たり90日
・期首仕掛品の家畜は54日の飼育が完了
・期末仕掛品の家畜は45日の飼育が完了

・期末仕掛品の素畜費:220,000

・期末仕掛品の評価方法は先入先出法による

この場合の、

  1. 期末仕掛品原価
  2. 完成品総合原価

はどのようになるでしょうか

順番に計算していきます

①期末仕掛品原価

まずは「期末仕掛品原価」です

これは期末仕掛品にかかった「素畜費」と「加工費」の合計です

「素畜費」は例題の備考欄に記載があるとおり「220,000」です

「加工費」は少し複雑です

前回学習した、こちらの式を用います

期末仕掛品=1日1頭当たりの加工費×経過飼育日数

(※1日1頭当たりの加工費注2=1原価計算期間の加工費÷総飼育日数注1

この式に与えられた数字を当てはめていきます

注1 総飼育日数)400頭×90日+100頭×45日+50頭×90日注3-100頭×54日=39,600日

注2 1日当たりの加工費)4,860,000÷39,600日=122/日

注3 仕損発生分です(90日は完成品日数です)

したがって、期末仕掛品原価の加工費分は、

期末仕掛品=122/日×100頭×45日=549,000

となります

結果的に期末仕掛品原価の合計は、

220,000(素畜費)+ 549,000(加工費)=769,000

となります

仕損がない総合原価計算との違いは「総飼育日数」の計算だけです

②完成品総合原価

続いて「完成品総合原価」です

こちらも完成品分の素畜費と加工費の合計額です

素畜費:210,000 + 1,210,000 – 220,000 =1,200,000

加工費:594,000 + 4,860,000 – 549,000 =4,905,000

合計:1,200,000+4,905,000=6,105,000

となります

基本的には、前回の仕損がない総合原価計算とほとんど同じように計算します

正常仕損が工程「始」点で発生する場合

続いて「工程始点」で仕損が発生する場合です

仕損が工程の始点で発生する場合は、完成品も期末仕掛品も仕損が発生しています

そのため、発生した正常仕損費は「完成品」「期末仕掛品」の両者が負担します

具体例2(工程始点で発生する場合)

こちらも具体例を用いて確認していきたいと思います

※単位は円です

1.生産データ

・期首仕掛品:100頭

・当期投入量:550頭(正常仕損:50頭 期末仕掛品:100頭 完成品:400頭)

2.原価データ

・期首仕掛品(素畜費:210,000 加工費:594,000)

・当期製造費用(素畜費:1,210,000 加工費:4,410,000)

3.備考

・完成品の家畜の飼育日数は1頭当たり90日
・期首仕掛品の家畜は54日の飼育が完了
・期末仕掛品の家畜は45日の飼育が完了

・期末仕掛品の素畜費:220,000

・期末仕掛品の評価方法は先入先出法による

この場合の、

  1. 期末仕掛品原価
  2. 完成品総合原価

はどのようになるでしょうか

こちらも順番に計算していきます

①期末仕掛品原価

まずは「期末仕掛品原価」です

これは期末仕掛品にかかった「素畜費」と「加工費」の合計です

「素畜費」は例題の備考欄に記載がある「220,000」ではありません

(期末仕掛品も正常仕損費を負担するためです)

期末仕掛品の素畜費はこのように計算します

当期製造費用÷(当期投入量-正常仕損)×期末仕掛品量

仕損を無視(マイナス)することことによって、分母が小さくなり単価が上がります

この単価を用いて「完成品」「期末仕掛品」に按分するイメージです

「完成品」「期末仕掛品」の両者に正常仕損費を負担させます

結果的に期末仕掛品の素畜費は、

1,210,000 ÷(550頭 – 50頭)× 100頭 = 242,000

となります

(ややこしい。。。)

「加工費」はこれまでと同じです

いつものこちらの式を用います

期末仕掛品=1日1頭当たりの加工費×経過飼育日数

(※1日1頭当たりの加工費注2=1原価計算期間の加工費÷総飼育日数注1

この式に与えられた数字を当てはめていきます

注1 総飼育日数)400頭×90日+100頭×45日+50頭×0日注3-100頭×54日=35,100日

注2 1日当たりの加工費)4,410,000÷35,100日=125/日

注3 仕損発生分です(0日になります)

したがって、期末仕掛品原価の加工費分は、

期末仕掛品=125/日×100頭×45日=562,500

となります

結果的に期末仕掛品原価の合計は、

242,000(素畜費)+ 562,500(加工費)=804,500

となります

期末仕掛品の直接材料費(素畜費)の計算に注意です!

②完成品総合原価

続いて「完成品総合原価」です

こちらも完成品分の素畜費と加工費の合計額です

素畜費:210,000 + 1,210,000 – 242,000 =1,178,000

加工費:594,000 + 4,410,000 – 562,500 =4,441,500

合計:1,178,000+4,441,500=5,619,500

となります

こちらも基本的には、前回の仕損がない総合原価計算とほとんど同じように計算します

ただし、期末仕掛品の素畜費の計算には要注意です

ややこしいですが、

  1. 仕損が工程「終」点で発生する場合
  2. 仕損が工程「始」点で発生する場合

それぞれの計算について記載させて頂きました

過去問でどれくらい出題されているかわかりませんが、しっかり理解したいと思います

このあたりは人によって学習方法が違ってくると思います

あくまで私見ですが、

・工業簿記の知識がある→その知識で農業簿記のテキストが理解できるか確認

・工業簿記を初めて学習→「農業簿記のテキストの解答方法を覚える」

このような感じで学習するのが良いかと思います

長くなりましたが、総合原価計算の「仕損」が発生した場合の計算方法について記載させて頂きました

かなりややこしかったですが、何とか練習問題は解答することができました

次回はおなじみ?の「標準原価計算」についてです

引き続き頑張りたいと思います

それでは!

ABOUT ME
はんべぇ
大阪から福井へ移住したアラサー。 国税職員→エンジニアを経て、農業経験0から新規就農を目指しています。 夢は「独立し法人を経営すること」 地方へ移住し、農業を始めて体験した事、学んだ事をメインに発信する雑記ブログを運営しています。 地方移住のリアル、非農家が農業を始めた結果などを書き留めていきます。