こんにちは!
はんベぇ(@hanbe_fukui)です
新規就農を目指し、大阪から先祖が住んでいた福井県に地方移住しました
今回の内容は、農業を始めるにあたって学習を開始した、
「農業簿記(農業簿記検定)」についてです
- 製造間接費会計
- 部門別計算
についての内容になります!
少しでも、これから農業簿記の学習を始める方、農業簿記に興味がある方のお役に立てれば幸いです
それでは内容に参ります!
なぜ農業簿記を学習しているの?
(こちらの記事からどうぞ!)

(農業簿記2級についてはこちらの記事からどうぞ!)

学習スタイル
学習内容の前に、簡単に私の学習スタイルについて触れたいと思います
- 学習方法→独学
- 使用教材→資格の大原が出している「教科書」と「問題集」
(こちらです⬇︎)
上記に加えて、同じく大原が出している「過去問」で学習を進めています
それでは、内容に参ります!
製造間接費会計
まずは「製造間接費」についてです
こちらも日商簿記2級を学習したことがある人など、目にしたことがある人が多いかもしれません
考え方、計算方法などはほぼ同じと思って頂ければいいと思います!
製造間接費は、どの製品(農産物)にいくらかかったのかを直接計算・把握することができない原価のことです
また、製造間接費はこの3要素からなります
- 間接材料費
- 間接労務費
- 間接経費
この製造間接費は、特定の製品に紐付けることが困難な原価ですが、原価として何らかの基準で各製品(農産物)に割り当てる必要があります
製造間接費の例としては、
- 水道代、電気代
- 農業機械の減価償却費
などが挙げられます
原価ではあるけれども、どの製品にいくらかかったかを厳密に計算することが困難な費用が該当します
もちろんどの製品にいくらかかったかを正しく把握できる方が好ましいです
そのため、
- 農産物の「作業面積」の割合
- 農産物の農業機械の「使用時間」の割合
といった、一定の方法で製造間接費を配賦する必要があります
製造間接費の配賦額の計算
製造間接費の配賦は、次の流れで計算します
- 製造間接費の「実際配賦率」
- 製造間接費の「実際配賦額」
実際配賦率
まずは実際配賦率を計算します
実際配賦率は「製造間接費の実際発生額」を「配賦基準となる数値の合計」で除した金額です
(実際配賦率=製造間接費の実際発生額➗配賦基準となる数値の合計注)
注)配賦基準となる数値の合計は、配賦基準が農産物ごとの「作業面積」だとすると、作業面積の合計となり、配賦基準が農産物ごとの農業機械「使用時間」だとすると、使用時間の合計となります
実際配賦額
続いて実際配賦額です
実際配賦額は「農産物ごとの配賦基準数値」✖️「配賦率」で求めた金額です
(実際配賦額=農産物ごとの配賦基準数値✖️配賦率)
少しわかりにくい?かと思いますので、具体例で説明したいと思います
計算例
農作物を作るのにかかった、農業機械の「減価償却費」を例で考えてみます
まず、ここでは「キャベツ」「レタス」を作っています
キャベツとレタスを作るのにかかった、農業機械の減価償却費は100,000円とします
この100,000円を、
- キャベツにはいくら
- レタスにはいくら
といった感じで正しく配賦する必要があります
今回は、農業機械の使用時間(キャベツには何時間、レタスには何時間)を配賦基準に計算をします
- キャベツに70時間
- レタスに30時間
- 合計100時間
とします
まずは「実際配賦率」を計算します
実際配賦率は「製造間接費の実際発生額」を「配賦基準となる数値の合計」で除した金額ですので、
実際配賦率=100,000円➗100時間(70時間+30時間)=1,000円/時
となります
続いて「実際配賦額」を計算します
実際配賦額は「農産物ごとの配賦基準数値」✖️「配賦率」で求めた金額です
キャベツの実際配賦額は、
実際配賦額=70時間✖️1,000円/時=70,000円
レタスの実際配賦額は、
実際配賦額=30時間✖️1,000円/時=30,000円
となります
今回は「機械の使用時間」を基準に配賦しましたが、面積を基準とした配賦なども考えられますので、問題に合わせて回答できるようにしておきたいと思います
製造間接費の予定配賦
ここまでで、実際配賦額の計算は、
「農産物ごとの配賦基準数値」✖️「配賦率」
と計算してきました
この配賦率というのは「実際配賦率」を意味します
この実際配賦率を用いて製造間接費の配賦を行うのは、実際の数字が必要となって計算が遅れるなど、欠点があります
したがって、これまでの学習でも出てきましたが「予定配賦率」を用いる計算があります
(そして、予定と実際の差異もまた出てきます。。。)
予定配賦率
予定配賦率は「製造間接費の予算額」を「配賦基準となる予定の数値の合計」で除した金額です
(予定配賦率=製造間接費の予算額➗配賦基準となる予定の数値の合計)
基本的には実際配賦率の計算方法と同じで、予定となる金額・数値を使用して計算します
予定配賦額
続いて予定配賦額です
予定配賦額は「農産物ごとの配賦基準数値」✖️「予定配賦率」で求めた金額です
(予定配賦額=農産物ごとの配賦基準数値✖️予定配賦率)
こちらは、先ほど求めた「予定配賦率」を使って、予定配賦額を求めていきます
製造間接費差異
予定配賦額と実際配賦額を求めることができれば、次はその原価差異を計算します
(両者が一致すればこの計算は不要です!)
- 予定<実際(借方差異)
- 予定>実際(貸方差異)
差異が発生した場合の具体例・仕訳はこんな感じです
①予定<実際(借方差異)
(製造間接費差異)200円 / (製造間接費)200円
②予定>実際(貸方差異)
(製造間接費)200円 / (製造間接費差異)200円
製造間接費差異の中身
製造間接費差異は、さらに、
- 予算差異
- 稼働差異
に分類することができます
それぞれ確認していきたいと思います
(日商簿記2級の勉強をしていた時も、この辺はややこしかった気がします。。。)
予算差異
予算差異は、予定よりも無駄があったかなかったかを測定する差異です
予算差異は「実際の予定通りの予算額注」ー「実際発生額」で計算します
注)実際の基準数値✖️変動費率+固定費予算額
稼働差異
続いて稼働差異です
これは、予定よりも稼働が多かったか少なかったかを測定する差異です
稼働差異は(「実際の配賦基準数値」ー「予定配賦基準数値)✖️「固定費率」で計算します
今回は割愛しましたが、詳しく勉強されたい方、初学者の方は「公式法変動予算」「シュラッター図」で検索してみてください!
ここまでが製造間接費についてでした
部門別計算
続いて部門別計算です
以前に原価計算の作成ステップとして、
- 費目別計算
- 部門別計算
- 製品別計算
の3つのステップをご紹介しました
今回は、その2つ目のステップである、
「部門別計算」
についてです
(実はあまり記載することがありません。。。笑)
費目別計算で把握された、材料費・労務費・経費などの原価を「部門別」に振り分けていきます
原価要素をA部門・B部門・C部門…と振り分けていくのですが、直接どの部門にかかったものか認識できるもの(部門個別費)はその認識した金額を各部門に振り分けます
一方で直接どの部門にかかったものか認識できないもの(部門共通費)については、配賦基準によって各部門に配賦します
この配賦基準は、面積比などが基準となります
計算自体は難しくないと思います。。。
部門別計算については以上になります
製造間接費は相変わらずややこしいですね。。。
(試験めっちゃ出そう。。。)
今回はここまでにしたいと思います
お読み頂きありがとうございました
それでは!