国税専門官

【元国税専門官】税務署勤務2年目&税務調査とは

こんにちは!
はんベぇ(@hanbe_fukui)です

新規就農を目指し、大阪から先祖が住んでいた福井県に地方移住しました


今回の内容は、税務署へ配属されてから1年が経過し、

税務署での勤務2年目の仕事(主に税務調査)

についての記事になります

筆者は元国税専門官です
約5年4ヵ月勤務し、自己都合で退職しました

「実際に税務署へ配属されてからどんな仕事をしていたのか」

「税務調査はどういった仕事なのか」

などなど

実体験を踏まえながら、記載していきたいと思います

(前回・税務署勤務1年目の記事はこちらです!)

【元国税専門官】税務署勤務1年目&税金のプロとして こんにちは!はんベぇ(@hanbe_fukui)です 新規就農を目指し、大阪から先祖が住んでいた福井県に地方移住しました ...

(「国税専門官になった経緯」などはこちらの記事からどうぞ!)

なぜ国税専門官になったの?志望動機と私の公務員試験の結果 こんにちは、はんベぇ(@hanbe_fukui)です!新規就農を目指し、大阪から先祖が住んでいた福井県に地方移住しました ...

それでは内容に参ります!

2年目の仕事

税務署勤務1年目は、日々目まぐるしく、怒涛のように1年が経過しました

気づけば、あっという間に異動日を迎えることになりました

国税組織は、7月が異動日です

異動日の前に事前に内示を貰うことになっているのですが、配属されたばかりなので、税務署間での移動や国税局への移動はほぼあり得ない状況です

問題は「どの部門」になるかです。。。

今はどうか知りませんが、当時はこのタイミングでの異動によって「この先の自分の系統が決まってしまう」くらいの影響がありました


もちろん系統が変わる事もあり得ますが、確率としてはかなり低いので、このタイミングでの異動はとても大事でした

私はそこまで強くこだわりが無かったのですが「法人部門」を希望していました
(本当になんとなくで希望していました)

人数的に法人部門になる確率が一番高いので、

まあ法人部門になるだろうな

と思っていたら、

はんべぇ君、次は法人部門ね

と言われ、無事に?法人部門に決まりました

結果的にですが「法人部門」で良かったなと今でも思っています

先輩などから色々聞いたりはしていましたが、全然仕事内容が違うので、また新人になったつもりで2年目(法人部門では1年目)の仕事が始まりました

仕事内容の違い

法人部門といっても「法人調査部門」と言った方が正しく、わかりやすいかもしれません

主な仕事は、法人の「税務調査」です

1年目の管理運営部門の仕事は、

  • 提出された確定申告書の収受
  • 還付金などのお金の手続き
  • 税金に対する一般的な相談

こういった「行政サービス」が中心でした

しかし2年目は「税務調査」を行うので、仕事のがかなり変わりました

私が法人「調査」部門の方が仕事ができたのは、随分な皮肉だったなと思います笑

年間のほとんどが<税務調査やそれに関係する業務>で、それ以外は<書類の整理や事務作業>を少し行うと言ったスケジュールです

(私がいた税務署は、確定申告数が多かったので、確定申告作業の援軍に行く事もありました)

仕事の質が違うのと、年間のスケジュール感がわからなかったので、1年目は結構キツかったことを覚えています

※結果的に良い成績を収めることができたのですが、上司を始めとした周囲のサポートがあったからだと思います

恩師との出会い

早速、仕事内容!といきたいのですが、少しだけ「恩師」の話をさせてください

税務調査1年目(税務署勤務2年目)に上司になった人です

恩師であるこの人は、国税局からの異動で税務署にきました

初めの出会いは、後輩への引き継ぎのため、前の部門で仕事をしているときに、挨拶にきてくれたのが出会いでした

その時は少ししか話せなかったのですが、上司が「関西弁」なことに気付きました

後日知ったのですが、生まれは隣の市でした笑

同じ関西人、また、「とても気さくで面白そうな人だなー」と思ったのが初対面の印象です

結局、この恩師とは長く付き合うようになり、一緒に何度も旅行へ行ったりもしました

本題と離れてしまうので省略しますが、この恩師には、

  1. 税務調査のやり方
  2. 事案のまとめ方
  3. 税務署内部での上手い立ち回り
  4. 数字に対する感性
  5. 結果をだす意味

について教わった気がします

優しく、よく冗談を言う上司でしたが、

数字に対する感性結果をだす意味

については厳しかった気がします
(パワハラなどはなかったです)

完全に暇そう(めっちゃ失礼ですが笑)にしている時に、

「お忙しいところすいません!」と言って、

「ほんまに忙しいで今!(机に何も置かれていない)」と言われるくらい、

良好な関係だったと思います笑

法人調査部門1年目は、この人が上司で本当に良かったと思います

(この恩師については、いずれ別の記事に書こうと思います)

仕事内容(税務調査)

ようやく本題になります笑
(すいません。。。)

基本的には「税務調査+それに付随する業務」を1年間やっていくことになります

  • 上司から調査の指示がくる
  • 調査先の会社について調べる
  • 税務調査を行う
  • 調査をまとめる

というのが簡単な流れです

調査先の選び方など、ここに記載できない内容については、記載を避けたいと思います。ご理解頂ければと思います

もちろん1社ではなく、同時並行で複数社の対応をしていくことになります

税務調査の繁忙期は、毎日調査へ行く事もありました

自分の担当の調査だけでなく、同じ部門の先輩の調査に同行する事もあったので、内勤しない日も結構ありました

この「税務調査」については興味がある人も多い?と思いますので、後日専用の記事を作成しようと思います

今回の記事では、私の体験を中心にご紹介したいと思います

初めての税務調査

初めての調査は、先輩の調査の同行でした

「とりあえず付いてきて!」と言われ、とりあえず付いて行きました笑

この時の感想としては、よく覚えていないというのが素直な感想です

というのも、本当にほとんど覚えていないんですよね。。。

メロンを出された(もちろん丁寧にお断りをしました)事以外は、全く覚えていないんです

緊張していたのか、頭の中のイメージと違ったのか、理由はわかりませんが気が付いたら終わっていました

女性税理士の御言葉

次の調査は、上司・先輩・私の3人で行くことになりました

この時に出会った、女性税理士から言われた言葉が私の調査官人生に、大きな影響を与えることになりました

私にとって2件目の調査でしたので、何とか頑張ろうと意気込んでいました(会社にとってはえらい迷惑ですよね。。。)

と言っても上司・先輩がいたのでほとんど出番はありません

1日目は、話を聞いているだけで終了しました

2日目、上司と税理士の2人は問題点がわかっているらしく、どうやら修正申告になりそうです

上司は途中から別件があったので、途中退席し、先輩と私が残ることになりました

  • 社長
  • 税理士
  • 先輩

の4人がテーブルを囲みます

私も何とか頑張りたいと思って、書類をひたすら確認します
(当時は本当に「見ている」だけのレベルでした)

そうやって先輩と私が黙々と書類を見ていると、税理士から、

ずっと書類だけ見てて楽しい?

せっかく社長がいるんだから、色々話を聞いてみれば?

いきなりこんな事を言われ、頭が真っ白になりました

税務調査は、書類のチェックと電卓で数字をだす」と思っていたからです

確かに、上司が帰った後は、場が「シーン」となっていました

上司も書類を見なかった訳ではありませんが、確かにほとんどずっと話していました

(しかも問題点をめっちゃ見つけてる)

私も「このまま静かなのはダメだ」と思いました

しかし、話をしようにも、意外と話題が浮かんできません

結局、きちんと「会話」ができない状態で署に帰ることになりました

この1社目、2社目の教訓として、

  1. 社長・税理士といった人々と「会話」ができる必要性
  2. 書類をひたすら見ることだけが、税務調査ではない
  3. 基本的なビジネスマナー

という点が挙げられます

特に2点目は、私の税務調査のイメージを壊してくれる事になったので、あの税理士先生の御言葉には本当に感謝しています

この教訓もあってか、調査が得意になったのは本当に面白い話です笑

上司との税務調査

ここまで2社経験しましたが、独り立ちの前に上司と2人で調査を行う事になりました

今後の調査官人生(残りは短いですが笑)において、この時の経験が私の調査のやり方を決定付ける事になりました

というのも、上司はよく「話しをします

また、とても丁寧で偉ぶったりすることは決してありませんでした

わかりやすく特徴を言うなら「低姿勢・よく話す」ということになります

それこそ雑談や調査の事など、どんな会話もできる人でした

会社に対しても「敬意」を持って接していた気がします

よく会話をし、その中で問題点の推測をたて、最後に少しだけ書類を見て問題点の有無を確認する

本当に凄いやり方だったと思います

会社からしたらたまったものじゃないですよね

ずっと仲良く話をしていたのに、いきなり問題点をバシッと指摘されるなんて。。。

この上司のやり方・進め方は当時衝撃的でしたし、

こういう風に税務調査ってやればいいのかな

と思いました

税務調査って、ビックリするほど人によって「やり方」が違います。私は1年目に、本当に良い上司に当たったと思います

「書類を見て確認するだけが調査じゃない」という事を再認識しました

初めての税務調査(1人デビュー)

これまで記載した内容では、調査には複数人で行っていますが、

基本は1人で行くことが多いです

私もとうとう独り立ちする日がきました


上司が「まあ何とかなるやろ」みたいな人だった(すいません笑)ので、私の独り立ちは早かったです

この調査についてはよく覚えています

9月も中頃でしたが、暑い日でした

時間の5分前に到着し、ドアから中を見てみると、税理士らしき人が2人いました。。。

(「いきなり二人か。。。」と思って逃げ出したくなりました笑)

ビビっていても仕方ないので、突入します

これまで学んだビジネスマナーを駆使し、何とか税理士先生・経理担当者さんと挨拶を済ませます
(やっぱり税理士先生が2人いました笑)

どうやら社長は別件で30分ほど遅れるらしく、待たせて頂くことになりました

・・・

・・・

し〜ん

・・・

・・・

また同じ過ちを繰り返すところでした

事前に確認しておいた当日のニュース、周囲の地域の特色など

何とか色々「会話」をする事ができました

そうこうしているうちに社長が到着し、本格的に調査開始です

叱られたり、褒められたり

事前にお伝えしておきますが、会社名は当然記載できませんし、調査内容についてもお伝えできる範囲で記載させて頂きます

申し訳ございません

社長にご挨拶をし、いざ調査を始めます

「まずは社長から話を聞いて、その後は。。。」

みたいな事を考えていましたが、実際はそうはいきません

臨機応変に対応しつつ、やるべき事をやろうと思っていました

上司は身内のご不幸のため休暇を取られていたので、上司からの直接の指示はありませんでしたが、先輩やベテランの職員さんから色々アドバイスは聞かされていました

しかし、実際の現場ではそんな事を思い出す余裕も時間もありません

とにかく色々「会話」をして話を聞いてみよう!

と思って、頑張りました

社長の趣味の話から、仲の良い同業者の話など、色々話を聞く事ができました

気づいたら帰る時間になっていたので、その場を後にし、帰署することにしました

「1日目、終わった。。。」

何とも言えない余韻が残る中、税務署に戻りました

自分の所属する部門の人はもちろん、同期や他部門の偉い人まで、色々な人に出迎えて頂きました

「新人が一人で調査に行く」ということがどういったものか理解して頂けると思います

早速、「どうだった!?」と聞かれます

私はその日にやった事を話しました

まず言われたことは、

お前、何しに行ったんだ?

と言われました

しかも複数人に。。。笑

どういうことかと言いますと、私は、

帳簿などの書類を一切見なかった(触りもしなかった)

のです

今、自分で思い出してみても、中々凄い事をやっているなと思います笑

普通は社長などからお話を伺った後は、すぐに書類を確認します(当たり前ですが)

私は、一切見ずに帰ってきてしまったのです。。。

当然問題点を見つけることなどできているはずもなく、周りに笑われ(呆れられ)ました。。。笑

しかし、意外だったのですが、部門の先輩、他部門の偉い人(法人調査部門のNo.2)からは、一転かなり褒められました

新人で、社長・税理士と1日中『会話』できる調査官は中々いない

これは衝撃的でした

もしかしたら励まそうとしてくれたのかもしれませんが、こういう風に言って貰えて本当に救われる思いでした

一人デビュー結末

1日目は色々な人に笑われる中、終了しました

2日目は、「1日目に話を聞いたことから問題点がないか」を確認することにしました

というよりは、資料などを貰ってきていませんし、話を聞いてくることしかできなかったので、その準備しかできなかったのです笑

また、2日目の午後からは上司が来ることになっていました

まずは午前中頑張ってみようと思って、書類を見てみたところ、

昨日聞いた内容と違う点」があることに気付きました

当時は私のレベルも低かったので、自信が持てませんでしたが、これは内容を詰めた方がいいかもしれないと思いました

社長にその取引の内容を確認しているうちに、上司が到着し簡単に報告します

上司は一瞬で理解し、すぐに税理士と話を詰めます

何か問題があるっぽい?ということだけはわかりましたが、それがどう悪くてどうなるのか、全くわかりませんでした

私がよくわかっていない中話が進み、調査の方向性が決まったっぽいです

税理士も納得をしている様子でした

帰り仕度や今後の方向性などは上司がまとめてくれたので、その日は2人で帰ることになりました

帰り道、よくわかっておらずキョトンとしていた私に対して、

上司から、

よく頑張りましたね

と言って貰えました

自分でも無我夢中の2日間でした

税理士は2人いるし、社長が最初いないし、変な事を聞いて税理士と社長に笑われるし、1日目帳簿みないし、税務署内部で笑われるし、資料を貰ってこないし。。。

とてもハードな2日間でしたが、

上司の「よく頑張りましたね」

その一言を聞いて、

良かった。。。大変だったけど頑張って良かった。間違ってなかった。

そう思えました

調査結果の詳細は書けませんが、結果的に、重加算税を賦課する案件となりました

売上除外など、悪質な内容を指摘したという事です!

波乱万丈の独り立ちは、なんとも華々しいデビューとなりました

この例ほど極端ではありませんが、私の調査スタイルの骨格は、この時から大きく変わることはありませんでした
次の上司(この人も恩師です)に出会い、更に強化されることになりました。。。)

仕事内容(税務調査その後)

税務調査にいき、問題点を指摘しただけでは、調査が終わったわけではありません

むしろ、そこからが調査官は大変なのです

というのも、税務署内部の決裁を通す必要があるからです

詳細は書けませんが、これが場合によっては月単位で長引きます。。。

その間、法人や税理士先生に待ってもらう必要があり、本当に申し訳ない限りです

この内部決裁、私はかなり苦手でした笑

問題点を見つけたら作成する必要があるので、全ての事案で作成したのですが、全て訂正が入りました

1年間を終えて

この年も、気づいたら一瞬で終わっていました

充実しているといえば、充実した1年でした

最終的には、個人単位で、

「調査の数字が1番」になり、表彰されることになりました

税務調査をした会社には、必ず問題点を指摘し修正申告を出して貰っていました(いい迷惑ですよね。。。)

まさかこんなことになるとは。。。

ここだけ見れば順調な1年だったかもしれませんが、ポンコツっぷりは健在でした

  • 上司と調査に行く時、道を何度も間違え、走ることになった
  • 調査先の入り口を間違えた(幸いにも問題はありませんでした)
  • 調査結果のまとめで内部決裁を取るとき、100%訂正を食らった
  • 偉い人への報告が下手で苦労した
  • 社長や税理士によいしょされ、調子に乗りそうになった

などなど、挙げればキリがありません

しかし、100%訂正を食らった事など、逆に言えば新人の1年目だからこそ甘くみて貰えていたので、この時期に多く経験する事で、そのあとはかなりできるように成長しました

失敗ができる(し易い)のは、新人の特権だと思うので、色々経験できて逆に良かったと思っています

また、調査で数字が出てても「調査しかしてない」みたいに思われるのが嫌だったので、部門の共通の仕事にも全力で取り組みました

併せて、

  • 組織(所属部門)への貢献を考える
  • 上司の目線に立つ(上司へ恩返しするため数字を出す)
  • 2つくらい上の役職の人の仕事を意識する

このあたりは1年目の後半から意識して仕事していました

部門としての仕事を意識し、個人でも調査を頑張るようになってからは、色々な角度から物事を見れるようになりました

(口だけの人、結局共通の仕事も調査もできない人、自分の事しか考えてない人。。。)

仕事しない人や自分の事しか考えてない人がいても、リソース(人数)は限られているので「いる人間で回していく」しかありません

1年目はこんな事を考えていたりもしていました

この感覚というか考え方は、翌年重要になりました

色々失敗し、恥ずかしい思いもしましたが、最終的に表彰して貰えたので、良い1年だったと思います

(ちなみにこの年に「日商簿記2級」を取得しました!遅い笑)

税務調査のやり方、内部決裁や組織での働き方・立ち回り方など、この上司には本当に色々な事を教わりました

結果的にウマがあったというのが、良かったと思います

かなり長文になりましたが、ここまでお読み頂きありがとうございました

次回は、引続き「税務署勤務3年目」についての記事になります

この年も大変でしたが、もう1段階成長することができた年でした

よろしければそちらもご覧ください

それでは!